ヒガンバナ ヒガンバナ科
秋ごろの長期予報は暖冬(だんとう)でした。それが思いがけない大雪で「あれあれ」と思ったのは私だけではないと思います。
ヒガンバナに心があれば、「話がちがうなあ。今年はきびしいなあ」と思っているにちがいありません。
ヒガンバナの葉は、地面に張りつくように伸(の)びています。ヒガンバナはこの葉に太陽の光を浴びてでんぷんを作ります。もしとなりに背(せ)の高い植物があれば日光を遮(さえぎ)られてでんぷんを作ることができません。だから、ほかの草が枯(か)れてしまって邪魔者(じゃまもの)のいない秋の終わりごろから春の終わりごろくらいまで葉を広げています。ヒガンバナはこの短い間に1年分のでんぷんを作ります。ライバルのいない隙間(すきま)の時間を狙(ねら)うという作戦です。
周りの草が枯れて光を100%独占(どくせん)できるというところに大雪です。しかも根雪になりました。とけたと思えばまた雪です。ヒガンバナには大誤算(だいごさん)だったと思います。
はたして今年のヒガンバナの花のつきはどうなんでしょうか? 心配です。