ハチゴロウとJ990がいなくなった野上の増殖センターにJ384とJ389が即座に乗り込んできたことは先月書いたが、このカップルはまだ2歳で(もうすぐ満3歳)、産卵するには若すぎる、記録では3歳でも早いほうと言うことなのだが、なんと産卵して巣篭もり状態になっている。
はじめのうちは、増殖センターの西の電柱に巣を作り出して、感電してはいけない、停電の原因になるとのことで巣を撤去され、個人で作られた人工巣塔に巣材を移動するも、そこには作らずに赤石の人工巣塔に営巣しだした。
赤石というところは、5年ほど前という早い時期から田んぼに魚道をたくさん設置して、冬季湛水水田やコウノトリ育む農法にも取り組んでおり、昨年からはドジョウの養殖も始めた地域で、魚道から上った小魚をハチゴロウが食べたりしていて、コウノトリプロジェクトでは先進地である。
この場所を選んで巣篭もりをするという、いつも思うのだが、コウノトリたちは、人間側の期待に沿った行動を、時には期待以上の行動をしてくれることが多い。
若すぎるカップルであるが、オス、メスともに抱卵に熱心であるようだ。教えてもらっていないので本能に基づいた行動なのだろうが、大したものである。
雛がかえったら、すごいことであるが、今の時点ではあまり期待しないでおこう。