稲刈りの終わった田んぼは、見通しのよい平原に変わります。小さな虫やバッタ、カエルなどの生きものが目につくようになります。
そんな田んぼに、鳥たちがエサを求めて集まってきます。アオサギがつかまえたものは、なんと、ネズミでした。このネズミはハタネズミといって、特に冬の間、タカやフクロウのエサになります。
サギが食べるのは魚やザリガニ、ヘビやカエル、バッタなどが主なものですが、ネズミもつかまえて食べてしまうのです。
チュウサギがつかまえたのはアカネズミです。体の色が赤っぽく、しっぽが長いのがとくちょうです。このネズミは森の中に住んでいて、しかも、夜行性(やこうせい)と図鑑には書いてあります。
田んぼにもいると解説にはありましたが、この目で確かめてみて、はじめてそのことに気づきました。
ネズミを食べるチュウサギも、田んぼでボンヤリしていると空からタカに襲われてしまいます。写真はオオタカがチュウサギを押さえ込んでいる場面です。
自然界は食うものと食われるものがいて成り立っています。これを食物連鎖(しょくもつれんさ)といいます。このクサリが切れないようにするためには、田んぼを生きものが住みやすいように保っておくことが大切です。
写真・文 コウノトリ市民研究所 高橋 信