ツマグロオオヨコバイ (半翅目 オオヨコバイ科Bothrogonia ferruginea)
田んぼの害虫でツマグロヨコバイというのがいるが、小さな粒みたいなものだが、それを大きくしたようなやつが庭にいる。1.5センチぐらいあるので、かなり目立つ。ツマグロオオヨコバイ、あるいはオオツマグロヨコバイと和名表記されているやつだ。通称でバナナムシとも呼ばれるらしい。平地の林や原野、人家付近に生息する。
この仲間は、植物の汁を吸って生きている。田んぼにはツマグロヨコバイが大発生して稲の成長に影響を与えるが、ツマグロオオヨコバイは大量発生しないので、庭木などに害を与えることはほとんどない。
成虫で越冬するので年中見られる。草色に羽のふちが黒く、背中に小さな円い斑点が規則的についていて、おもしろい。
あまり逃げないが、危険を察知すると横に這って葉っぱの裏などに隠れようとする。それでもだめだと思うと飛んで逃げる。しかし飛翔力はあまりないので数メートル程度しか移動せず、でどこかに行ってしまうという事はない。
幼虫は白からレモン色で羽がなくて結構美しい。残念ながらまだ撮影できていないが、また紹介したい。愛嬌のある庭の生き物である。