冬の水辺にやってくる鳥に中で、セキレイの仲間はもっとも観察しやすいグループです。
このあたりで観察できるセキレイの仲間を4種類紹介しましょう。
セグロセキレイです。もっとも普通に見られるセキレイです。一年中みられ、市内のあちこちで繁殖します。ちょっとした軒先や物置の片隅、放置されたトラックの隙間など、意外な場所に巣をかけて子育てをしています。
背中が黒いので背黒セキレイです。
セグロセキレイによく似ていますが、おもに冬の間によく見られるハクセキレイです。セグロセキレイとの違いを矢印で示しました。
背中はセグロセキレイほど黒くなく、灰色です。一番の識別ポイントは顔の色。セグロセキレイは黒いですが、ハクセキレイは白いです。
キセキレイです。セグロセキレイとハクセキレイはうっかりすると見間違うことがありますが、キセキレイはまず間違えることはないでしょう。その名の通り、下面が黄色いのですぐに分ります。
キセキレイは渓流で暮らすセキレイです。山に入ると沢沿いでよく出会います。冬は平地におりてきますので、田んぼや河原で見ることが出来ます。
さて、最後に紹介するのがこの鳥。上の3つのセキレイに比べると、別の仲間のように見えます。名前をタヒバリといいます。名前までヒバリと付いていますが、この鳥もセキレイの仲間です。
冬鳥で、群れで田んぼで見られます。ピピッと鳴くので英語で「ピピット」と名づけられています。
この冬は野鳥が大変少ない年回りですが、水辺にセキレイたちの姿を観察することが出来ます。いつもは見過ごしてしまうセキレイたちを、じっくり観察する機会でもあります。今回紹介した4種類のセキレイを、みなさんも探してみましょう。
写真・文 コウノトリ市民研究所 高橋 信