オオゲジ ムカデ綱ゲジ目ゲジ科オオゲジ属 (Thereuopoda clunifera )大蚰蜒
豊岡市の廃坑でのコウモリ観察会に行ったときに、ゲジゲジがたくさんいた。でかいのでオオゲジだろうなと思ったが、洞窟性の別種もいるのかなと疑問に思い念のため調べてみると、本州にはゲジとオオゲジの2種しかいないようである。西南諸島にはヤマシナオオゲジというものがいる。であるから、このゲジゲジはオオゲジということになる。
ゲジゲジは気味の悪い虫として一般に評判はすこぶる悪いが、もっぱら肉食でゴキブリなどを食べてくれるため益虫である。
ゲジゲジという呼称は馴染みが深く、人間の生活に近い生き物と言えよう。民家でよく見られるのは体長3センチ程度のゲジ。
山で見かけるオオゲジは体長6センチを超え、長い足を入れると20センチを超える。でかい。
運動能力が高く、じっとしているかと思うとたくさんの脚ですばやく移動する。
ムカデ同様に毒を持っているが、滅多に噛むことはなく毒性も弱いようである。また、危機に瀕すると脚を自切し、その脚がしばらくの間ぴくぴく動くので、敵の注意を引きその間に逃走する。自切した脚は脱皮時に再生される。
気味悪がられるムシではあるが、オオゲジをペットとして飼育している方たちもいるようで、市販されていたりする。
12月の廃坑では、たくさんのオオゲジと、少しのカドウマとテングコウモリ、キクガシラコウモリが観察できた。