ベニナギナタタケ ヒダナシタケ目シロソウメンタケ科ナギナタタケ属
紅薙刀茸 (Clavulinopsis miyabeana)
秋に林内で鮮やかな緋色から朱赤色に出くわす。高さは10センチ程度、地面からやや屈曲し束になって立ち上がっている様子は炎を連想させるかもしれない。鮮やかな群生を初めて見たときは驚くだろう。美しいが不気味に感じるかもしれない。ベニナギナタタケである。
単生することもあるが通常は数本から数十本で束生する。成熟するとやや扁平し縦溝を生じやすい。老熟すると白っぽく色あせてくる。
ベニナギナタタケは無毒で食用になる。さっとゆがいて酢の物などに入れると美しい。しかし特に美味しいものではない。
幼菌
近年カエンタケという猛毒菌が話題になり、マスコミでも注意喚起されているが、ベニナギナタタケと外見が似ているため混同されていることがある。(この写真のみカエンタケ)
カエンタケは肉質が硬くコルク質に近い。軸はしばしば分岐しずんぐりしている。ベニナギナタタケは肉質柔らかくやや強靭、緋色が全体ほぼ均一で先がとんがっている。両方を見たことがある人なら一目で区別が付くと思う。
ベニナギナタタケは豊岡市の里山では普通種である。カエンタケは鉢伏高原で一度だけ見たことがある程度。ベニナギナタタケの近縁種でベニセンコウタケがあるが、こちらは主に芝生から生える濃紅色のキノコで、私は見たことがない。
薙刀っぽい?