ミチタネツケバナ アブラナ科
花弁は長さ2~3mmで、タネツケバナよりも明らかに小さい。
名前から分かるようにこの植物はタネツケバナの仲間です。
タネツケバナは最もありふれた水田雑草です。田んぼを一面に覆っているところもあります。秋に田起しをしないと大概こうなります。種籾を水につける頃に花が咲くので、種漬け花です。
白いのは全てタネツケバナの花。
タネツケバナ
このタネツケバナによく似た植物が家の庭先に生えるようになりました。いつ頃なのか思い出せませんが、ずいぶん前のことだと思います。花が小さいのでタネツケバナとはちょっと違うなあと思っていました。水田に生える植物がこんな乾燥したところに生えたので様子が違うのかなと無邪気なことを思ったものでしたが、当時、パソコン通信の会議室がこの植物で盛り上がっていて、うちの庭のもそれなのかなと思ったのを思い出します。
大きいのがタネツケバナ、小さいのがミチタネツケバナ
ミチタネツケバナはタネツケバナとは全く別の種です。いくつか大きな違いがありますが、花の大きさも見分けるのに役立ちます。雄しべが4本なのも特徴です。花がないときにはどうやって区別するかというと一つは茎の毛です。ミチタネツケバナは無毛です。地面に張り付くように生えている葉を根出葉といいますが、ミチタネツケバナは花が終わったときでも根出葉が残っています。
畦には、隣り合って生えている。
生える場所も大きく違います。
最も同じ場所に生えていることもあります。田んぼの畦や農道です。
水田内はタネツケバナで、畦になると両方が混じって生え、道路になるとミチタネツケバナになります。
土の農道にも隣り合って生えている。
アスファルトになるとミチタネツケバナになる。
ミチタネツケバナは、30年ほど前に日本にやってきたといわれている植物です。最近では、至るところに生えていて最も目に付きやすい野草の一つです。非常に身近な植物ですので名前を覚えておいても損にはならないと思います。
ミチタネツケバナはこんなところにも生えている。