マアジ スズキ目 アジ科
竹野海岸でマアジの大群に遭遇しました。普段、私達がアジと呼んでいるものは、通常この「マアジ」という種類を指します。この写真は体長10cmほどの若魚です。私たちがよく目にするのは大きいもので30cmほどです。あまり見る機会はありませんが、成魚は50cmほどになるものもいます。若魚、成魚とも動物プランクトン食ですが、小さな魚を食べることもあります。マアジは沖合を回遊する「回遊型」と、水深の浅い岩礁域に定着する「居つき型」に分けられます。なぜこのように分かれるのか、まだ解明されていないようです。今回撮影したのは、おそらく居つき型と思われます。河川の汽水域に入ってくることもあり、円山川では城崎よりも上流で釣れることもあります。
真ん中の少し大きな魚はブリの若魚です。この群れは、波打ち際から数十mほどの場所で見ました。
近づくと群れは一斉に遠ざかっていきます。写真は群れのごく一部で、実際は視界が届く範囲すべてマアジといった状態です。これだけの大群が一斉に泳ぎ出す光景は壮観です。
海藻に隠れながら接近して撮影しました。体色が黄色く見えます。居つき型は体色の黄色が強く、回遊型は黒っぽくなるようです。
写真・文 コウノトリ市民研究所 北垣 和也