たじまのしぜん

ヤイロチョウ

但馬で観察される野鳥の中でも、最も派手やかで、最も出会うチャンスの少ない鳥の代表がヤイロチョウです。漢字で八色鳥と書くヤイロチョウ科の鳥。但馬では夏鳥として観察されますが、確実に繁殖しているという確証はまだ無いように思います。
スズメより一回り以上大きい鳥。正しく8色の羽根を持つということでなく、カラフルという意味での八色鳥の名があります。野鳥観察者の憧れの一種で、毎夏、生息地に通っては出会いのチャンスを待ち続けています。
姿を確認するのは非常にまれですが、特徴的な鳴き声は生息地に入ると聞くことができます。鳴き声の聞きなしは「ホホヘン・ホホヘン」と表記される図鑑が多いですが、実際に聞くと「ホーエン・ホーエン」と聞こえます。
最初の写真は、コウノトリ市民研究所の橋本主任研究員が林道上で撮影したものです。谷から上がってきて枝先に止まったところを見事にとらえました。

長く野鳥観察を続けてきた筆者ですが、毎年のように声は聞いていても、ヤイロチョウの姿を長い間見るチャンスがありませんでした。そして今年の夏、深いブナ帯の林床で幻のようにヤイロチョウと出会う一瞬が巡ってきました。
暗い森を走る林道のカーブを曲がった途端、路肩から飛び立って倒木の上に止まった鳥。コバルトブルーのワンポイントが一瞬目に入り、すぐにヤイロチョウだと認識しました。大慌てでレンズを向けて撮影モードに入ったときには、ヤイロチョウは逃げの態勢に入っていました。2回シャッターを切りましたが、まとな写真は残せませんでした。すぐに飛んで、少し離れたところから「ホーエン・ホーエン」と鳴き、そのまま気配が消えてしまいました。
ヤイロチョウの英名は Fairy pitta 。Pittaはヤイロチョウ属のことで、日本に生息するヤイロチョウはFairy、すなわち妖精の名をもらっています。深山にひっそりと暮らし、人の前に姿をめったに見せず、但馬における生態も未知の部分が多い美しきヤイロチョウは、まさに但馬の森の「妖精」にふさわしい鳥です。
写真:コウノトリ市民研究所 橋本敏男、高橋 信
文:コウノトリ市民研究所 高橋 信

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