イタチという動物を知ってますか? 多くの野性動物とおなじように、イタチも夜行性(やこうせい)の生きものです。昼間は見れないかというと、そうではありません。
エサが少ない冬のあいだは、昼間もよくすがたを見せます。とくに雪の積もらない水辺によく出てきます。イタチは陸の動物ですが泳ぎも得意(とくい)で、魚もとって食べます。
さて、ここにのせたイタチの写真は、すべてチョウセンイタチという外来種(がいらいしゅ)です。このあたりにはチョウセンイタチが多く、もともといたニホンイタチは追いやられてしまっています。
自宅の庭にカメラをしかけて、チョウセンイタチをねらってみました。夜中の2時ごろに写った写真です。チョウセンイタチはニホニタチより大型で、尾が長いのが特徴です。
かわいらしい顔をしていますが、とてもどうもうです。昔は家でニワトリを飼うことが多かったですが、イタチはニワトリをよく襲いました。
鳥の子育ての季節には、鳥の巣を襲ってヒナを食べてしまいます。
そんなイタチですが、彼らもより大きく強い動物に食べられてしまう運命を背負って生きています。食う・食われるの関係がバランスを保っているのが、自然界のあたりまえの姿です。
我が家の庭にやってきたチョウセンイタチ、しなやかに身をひるがえして、暗闇(くらやみ)の中に消えてゆきました。
写真・文 コウノトリ市民研究所 高橋 信