最近は5月の初めに田植えが行われるようになりましたが、渡りのシギやチドリが水田を利用するには少し時期が遅いのです。
彼らの渡りのピークは4月の中旬から下旬にかけて。その時期に田んぼに水があると渡り鳥が利用します。六方田んぼの冬季湛水田はその役目を果たしています。
以下の写真は、4月の終わりの1週間の間に見られたシギです。一度にいろんな種類の鳥が湛水田にやってきました。
一番よく見られるシギがこのタカブシギです。タカのような羽模様をしているのでその名があります。近づくと「ピピピピ」と鋭く鳴いて飛び去ります。
田んぼのシギでは大きめのアオアシシギ(左)と、それより少し小さめの、よく似た姿のコアオアシシギ(右)が並んでいる場面です。
アオアシシギは珍しい鳥ではありませんが、コアオアシシギの方は六方田んぼでは珍しい鳥でした。最近ではよく見かけるようになりました。
これはアカアシシギ。六方田んぼではとても珍しいシギがやってきました。足とくちばしの根元が赤いのが特徴です。
ウズラシギです。この春はけっこうな数が飛来しました。まったく来ない年もあります。
これはヒバリシギ。ウズラシギと同じように、来る年と来ない年があります。ウズラシギとよく似ていますが、ウズラシギより小さく、くちばしが黒いところで区別します。
あっという間にシギやチドリが通り過ぎ、田植えがすっかり終わってしまうと、六方田んぼはサギやコウノトリのエサ場となってゆきます。
写真・文 コウノトリ市民研究所 高橋 信