ホソミオツネントンボ
(トンボ目(蜻蛉目)均翅亜目 アオイトトンボ科Indoletses boninensis)
成虫で冬を越すトンボは日本に3種類しかおらず、そのうちの1種がこのホソミオツネントンボ。オツネンは越年がなまったものらしい。ホソミというのは近い仲間のオツネントンボよりも少し細いのである。
私は一度だけしか見たことがないが、冬にこのトンボがいる水辺の周辺の林縁部などの木の枝に越冬個体を見つけることが出来る。越冬中は木の枝のような地味な色だが、水辺に出てくるときはきれいなブルーになっている。美しいコバルトブルーが少しべっとりした感じで特徴的である。ほかに紛らわしい種はない。
春先に最も早く姿を現すトンボのひとつで4月中旬ごろから見ることが出来る。春に交尾、産卵をして7月から8月に次の世代が生まれ、その個体が越冬するのが一般的なパターンのようだ。夏に成虫になり次の夏まで生きているので、成虫でもっとも長く生きるトンボということだそうです。
田んぼ、ビオトープ水田、湿地などで見られます。特に珍しいということはないと思います。