アリグモ (クモ目ハエトリグモ科Myrmarachne japonica)
蟻蜘蛛
アリにそっくり。姿かたちも動き方もそっくり。ちょうどクロヤマアリという種に似ている。歩き回っているときはほとんど区別が付かない、というかアリに見える。
よく見ると足が4対ある。あごが大きい。昆虫は足が3対でクモ類は4対である。一番前の一対は顔の上に持ち上げて、アリの触覚のように見せる行動をとる。他の生き物に似せる形態や行動を擬態という。
このアリグモについては、アリにそっくりになることで、どのようなメリットがあるのかよく分かっていないらしい。アリに自然に近づいてアリを捕食するためという説があったが、アリを捕食することは基本的にないということがわかり、アリに似せて身を守るということも効果があるのか疑問。
写真は我が家の庭でシャクヤクの葉っぱにいたもの。普通のアリもたくさん歩いている。アリグモは良く見かけるので、但馬では普通にいるのではないかと思う。顔を見るとアリでないことがよく分かる。すごい顔をしている。
アリグモに限らず、この擬態というやつ、どうすればこんなにそっくりに進化するのだろうか。葉っぱや枯れ枝とか周囲の環境に似せたやつ、他の強い生き物や毒のある生き物に似せたやつ。特別な意志に基づかず、単に偶然の積み重ねと淘汰の繰り返しで起こりえることとは、私などにはどうも納得しがたい。