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タケニグサ 海外では園芸植物です

タケニグサ ケシ科

手を伸ばして全然届かないので3m近くあると思われる。巨大に育っている。
 昨年(2012年)、偶然、マダイオウを見つけました。何度か周辺を探したものの他にはなく、当時、兵庫県でただ一個体だけという状況でした。今年、別の場所で、一個体群を発見できました。10弱の個体がありました。これで2カ所目、一安心と思いました。
 7月末になって、ようやく最初の確認地に行くことができました。
 株が消えていました。がっかりです。生えていたのは渓谷のほとりですから、増水で流されたのかも知れません。あるいはシカに食べられたのかもしれません。
 この、おそらくはシカへの八つ当たりに近い私の思いは、周辺の激変にあります。こちらの原因は、まず間違いなくシカでしょう。

花。つぼみのようにみえるが、これは萼で、花弁はない。
さて、ここで、ようやくタケニグサの登場です。
 タケニグサは、但馬の各地に普通に見られます。崩壊地、林縁に多く、道路の法面や伐採跡など人の影響の強いところによく見られます。裸地に最初に進出するパイオニア植物です。タケニグサは最大3m近くにもなる日本で最大級の多年草ですが、他の植物たちが生えてくるとやがて姿を消します。しかし、シカが周りの植物を食べるのならばそうはいきません。タケニグサは毒草なのでシカは食べません。タケニグサの天下は続くでしょう。もっとも他の草がなくなってくるとタケニグサもシカに食べられます。兵庫県で最もシカの食害がひどい場所の一つである氷ノ山では、すでにタケニグサに食べられた跡が見つかっています。

果実。やがて中に種子が育つ。
 マダイオウの生えていた谷は、この1,2年でめっきりタケニグサの目立つ谷になりました。タケニグサが悪いわけではありません。しかし、この谷の昔の姿を知っている私としては、悲しい限りです。写真のタケニグサの下には、アズマイチゲが生えていました。兵庫県の絶滅危惧種です。すぐ近くには、テツカエデやヤマシャクヤクやタジマタムラソウなどの絶滅危惧種も生えていました。多様な植物が生え、ザゼンソウも多く、穏やかなよい雰囲気の谷でした。

葉。なかなか味のある形をしている。この形と豪壮な姿から海外では庭園に植えられている。日本庭園には似合わないが、西洋式の庭園だと似合うのだろう。

葉の裏は、鮮やかに白い。
 
 タケニグサという名前には、竹似草と竹煮草という二つの説があります。前者は竹に似ていることから、後者は竹と一緒に煮たことから来ているそうです。

2012年まで、この下にアズマイチゲなどが生えていた。
 チャンパギクという別名もあります。チャンパというのは、現在のベトナム中部にかつてあった王国の名前です。初めて、チャンパギクという異国風の名前を聞いたときに、タケニグサの和のテイストに欠けた姿を見て、なるほどなあと思ったのを憶えています。しかし、実際のところは、タケニグサは日本の植物で、ベトナムには生育しません。

2002年にはこのような場所でしかタケニグサを見なかった。今は、あれ?と思うところでも出会う。

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