オオキバハネカクシの仲間 甲虫目ハネカクシ科オオキバハネカクシ亜科
大牙翅隠 (Oxyporus.sp)
ナメコ採りは11月に入ってからが良い。寒くならないと、いろいろな虫が付きやすいので、まともなナメコが採取できないのだ。
兎和野高原では9月中旬ぐらいからぼちぼち発生するが、11月を待たずにナメコ採りをすると、たくさんの虫がついていてだめである。中でもハネカクシは必ず侵入していると言って良い。おいしそうなナメコを発見しても、穴が開いていて、木屑のような食いカスが付着している。そして、穴の中にはわりと大きなハネカクシがもぐっていたり、慌てふためいている様子が観察されたりする。
このハネカクシ、調べてみるとオオキバハネカクシ亜科の一種のようである。
日頃はどこにいるのか分からないが、ナメコが発生するとすぐに飛んでくるようだ。臭いに反応するのだろうか、その能力にいつも驚くと共に、厄介だなあと思う。
発生途中の小さなナメコでも、既に食い散らかしている。成熟したナメコであれば当然に穴を開けて食いカスだらけにしている。つまり、オオキバハネカクシよりも早くナメコを採取することは困難で、こいつらの食いさしで我慢するしかない。
だから、ナメコ採りは11月以降、こいつらが活動できなくなる寒い時期にならないとだめなのである。
大慌てで逃げ回るので、ちゃんと撮影させてくれない。自然状態の美しい写真を撮りたいのであるが、この、オオキバハネカクシ、捕まえて、新聞紙に乗せて撮ってやった。
腹部むき出しであるが、黒光り強く確かに甲虫である。金色の模様もきれいで、顎、触覚もカッコいい。
ハネカクシの仲間は甲虫類であるが、固い上翅が非常に小さく、後翅がその下に小さく折りたたまれている。だから翅が無いように見える。しかし、必要に応じて隠した翅を伸ばして飛翔する。