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クロツラヘラサギ

珍しい鳥が飛来しました。世界で生息数が約1500羽とも言われ、コウノトリ以上に希少な種のようです。鳥の名はクロツラヘラサギ。2015年11月19日午後に、円山川河口にある戸島湿地で1羽が確認されました。初列風切羽の先端に黒い色が残る幼鳥。

名前の由来は、くちばしの形状を見ればすぐに理解されます。日本では「しゃもじ」をすぐに連想しますが、本種の英名は「Black-faced Spoonbill」といい、「黒い顔をしたスプーン状のくちばし」の意味です。
近似種のヘラサギは、毎年春の渡り期に戸島湿地に立ち寄るようになりました。今回飛来したクロツラヘラサギは、近年の野鳥観察記録では、但馬では初めての飛来確認ではないかと思います。ヘラサギとよく似ていますが、目先とくちばしの間が黒くつながっているのが「黒面」(くろつら)の所以です。

全体の姿はこんな感じです。足は黒く、頭頂部には短い冠羽が見えます。成鳥の夏羽では、立派な冠羽が見られます。クロツラヘラサギはサギの名がありますが、実はトキ科の鳥です。

ダイサギと並んで採餌行動をするシーンを観察できました。ダイサギは目視で獲物をロックオンしたあと、電光石火の速さで水中にくちばしを突っ込んで捕獲します。クロツラヘラサギはくちばしを水中に浸けたまま、左右に振りながら触覚で餌を探します。これはコウノトリの採餌方法と共通します。
戸島湿地のクロツラヘラサギは11月26日午後の確認を最後に、同場所から姿を消しました。2日後の11月28日には、戸島湿地から西に140km離れた米子水鳥公園で同個体と思われる1羽が初観察されました。山陰海岸沿いは渡り鳥の主要移動ルートになっていますが、このような目立つ鳥の目撃場所を「点」と「点」で結んでゆけば、「鳥の道」が浮かび上がってきます。
今回の飛来地である円山川下流域、米子水鳥公園のある中海は、いずれもラムサール条約湿地に登録されています。鳥は棲みよい場所をよく知っていて、その環境が適切に維持される限り利用し続けます。
写真・文 コウノトリ市民研究所 高橋 信

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