カラシナ アブラナ科
この植物もアブラナ科です。タネツケバナ、ナズナと同じ形の花でしょう。
このカラシナの花を見たことがない人はいないと思います。この季節、堤防(ていぼう)などを黄色に染(そ)めているのがこの花です。
大人の人はきっと菜の花だと思っていると思いますが、河原の黄色い花のほとんどはこのカラシナの花です。ゆっくりと探(さが)すと菜の花(セイヨウアブラナ)も見つかります。
さて、このカラシナ、1976年に出版された長田武正『原色日本帰化植物図鑑(ずかん)』保育社では、セイヨウカラシナと呼(よ)ばれていました。それが、最近の図鑑では、カラシナという名前になっています。
昔は、栽培(さいばい)されていたもの(カラシナ)が逃(に)げ出して野生型となったと考え、それをセイヨウカラシナと呼んでいたようですが、今では、栽培されているものと同じだと考えられていてカラシナと呼ばれているようです。
清水建美編『日本の帰化植物』平凡社には、現在広がっているものは、明治時代に栽培されていたものとは違(ちが)い、戦後にヨーロッパや北アメリカからやってきたもののようだと書かれています。
カラシナですから、種子から「からし」を作ることができます。
冬の頃の葉とかつぼみとかは食べられます。