カノコソウ オミナエシ科
5月の初めに、芽生えてしばらくたったこの植物を見つけました。但馬では見たことがないなあと思いました。それから2週間後、またその2週間後と見に行きました。そして、立派に開花したカノコソウを標本にしました。ハルオミナエシという別の名前もあります。吉草根とう生薬名もあります。
この植物は但馬新産のようです。
新産というのは初めて記録されたということです。公的な標本庫に納められて記録ということになりますので、標本が私の手元にある今はまだカノコソウは正式には記録されたことにはなりません。
私はカノコソウは但馬新産だろうと思っています。『兵庫県植物目録』にも「兵庫県産維管束植物」にも載っていなかったからです。「兵庫県産維管束植物」は、兵庫県立人と自然の博物館の研究紀要論文集「人と自然」に連載されており、2008年にはNO.9まできています。あと数年で完結するはずです。NO.7以降は、http://www.nat-museum.sanda.hyogo.jp/research_collections/bulletins.html
にあるPDFファイルで読むことができます。
「兵庫県産維管束植物」を読むと驚くことばかりです。
合併前の旧市町単位で見ると、庭に生えている雑草のようなどこにでもある植物がリストに載っていないことがしばしばあります。私は「兵庫県産維管束植物」を読むたびにがんばって植物標本を作ろうと思います。みなさんも植物標本を作りませんか?